ちゃんと休んでいるはずなのに、なぜか疲れが抜けない……。
- 「しっかり寝たはずなのに、朝から体が重い」
- 「休日に割り切って休んでも、回復した感じがしない」
- 「体はクタクタに疲れているのに、眠りが浅い」
更年期に入ってから、そんな“抜けない疲れ”に悩む女性はとても多いものです。
[前回の記事(※1本目のリンク)]では、「更年期で体力が落ちた」と感じる背景や、無理をしすぎない心の持ち方についてお話ししました。
でも、更年期のつらさは単純な体力低下だけではありません。特に多くの人を悩ませるのが、「休んでいるのに、体がちっとも回復してくれない」という状態です。
私自身も、若い頃のように「一晩寝ればリセット!」がまったく通用しなくなり、「どうしてこんなにずっとだるいんだろう……」と不安になる時期がありました。
ですが、更年期の疲れが抜けないのには、体の仕組みとしての「ちゃんとした理由」があります。
この記事では、更年期に“休んでも回復しにくい”原因と、今日からできる「体をゆるめて疲れをリセットしやすくするセルフケア」をまとめました。
「最近、ずーっと疲れているな」と感じている方のヒントになれば嬉しいです。
なぜ?寝ても疲れが抜けない理由
更年期の「抜けない疲れ」の大きな原因は、自律神経の乱れにあると言われています。
1. 体が「ずっと緊張モード」になりやすい
更年期になると、女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少します。すると、体温調節や睡眠、メンタルの安定をコントロールしている「自律神経」のバランスが崩れやすくなってしまうのです。
本来、夜になると体は自然と「お休みモード(副交感神経)」へ切り替わります。しかし自律神経が乱れると、夜になっても以下のような状態が続いてしまいます。
- 頭が冴えてしまって休まらない
- 無意識に体に力が入っていて、緊張が抜けない
- 夜中に何度も目が覚める、汗やほてり(ホットフラッシュ)で起きてしまう
これでは、ベッドの中に長くいても、体は深くリラックスできていません。
2. 「寝た時間」より「回復できたか」が大事
更年期になると、「たっぷり8時間寝たのに全然スッキリしない」ということがよく起こります。これは睡眠時間の長さではなく、“睡眠の質”が落ちているからです。
- 何度も途中で目が覚める
- 浅い眠りが続いて、夢ばかり見る
- 朝起きた瞬間からぐったりしている
このような状態は、言うなれば「布団には入っているけれど、体の修復工場が稼働していない状態」。
だからこそ、更年期の疲れ対策で本当に大切なのは、ただ長く寝ることではなく、「いかに体をゆるめて、回復しやすい状態(お休みモード)を作ってあげるか」になります。
睡眠の質を上げて、疲れをリセットする夜の習慣
更年期の疲れをリセットするには、「布団に入ってから」頑張るのではなく、その前の過ごし方で少しずつ体をリラックスモードへいざなってあげるのがコツです。
【入浴】ぬるめのお湯で“緊張”をほぐす
忙しいとついシャワーで済ませがちですが、更年期こそ湯船に「温まる時間」が大切です。
- 温度は38〜40度: 少しぬるいくらいが、自律神経をリラックスモードにします(熱すぎるお湯は体が興奮して逆効果に)。
- 時間は10〜15分: じんわり汗をかくくらい、ゆっくり浸かります。
- タイミング: 寝る1〜2時間前にお風呂を済ませると、布団に入る頃にちょうどよく体温が下がって眠りやすくなります。
湯船に浸かることで、凝り固まった筋肉がほぐれ、血流が良くなり、驚くほど睡眠の質が変わりやすくなります。「疲れている日こそ、お風呂を省略しない」。これは私自身、本当に効果を実感したポイントです。お気に入りの入浴剤や炭酸泉を使うのもおすすめですよ。
【脳のスイッチオフ】夜の“情報”をちょっとだけ減らす
更年期は、体だけでなく「脳」も非常に疲れやすい時期です。
よく「寝る前のスマホはやめましょう」と言われますよね。……とはいえ、「お布団の中でのスマホタイムが唯一の癒やしだから、どうしてもやめられない!」というのが本音ではないでしょうか?(実は私も、全くやめられません!笑)
完全に断つのはストレスになるので、まずは「脳への刺激を少しだけ減らす工夫」から始めてみるのが現実的でおすすめです。
- スマホの画面を「ナイトモード(ブルーライトカット)」にする
- 画面を見るのをやめて、目を閉じながら「ラジオや朗読、YouTubeの朗読動画などを“耳だけ”で聴く」
- 部屋の照明を少し暗めにしておく
- 温かいハーブティーを飲む
- 好きなアロマの香りを枕元に香らせる
「眠ろう、眠ろう」と頑張るのではなく、「とりあえず今日も一日頑張った脳みそを、静かにさせてあげよう」くらいの優しい気持ちで試してみてくださいね。
疲労回復をサポートする、朝・昼の過ごし方
実は、夜ぐっすり眠るための準備は「朝と昼」から始まっています。少しずつ生活のリズムを作ってあげることで、夜の回復力がグッと高まります。
【朝】カーテンを開けて光を浴びる
乱れがちな更年期の自律神経に、「朝だよ!」と教えてあげる簡単な方法が、「朝の光」です。
- 朝起きたら、まずカーテンを開ける
- ベランダに出て、外の空気を吸いながら少し光を浴びる
これだけで、体内時計がリセットされてセロトニン(幸せホルモン)が分泌され、不思議と「その日の夜、自然と眠気が出やすく」なります。特別な運動をしなくても、朝に光を浴びるだけで十分な習慣です。
【食事】疲れやすい時こそ「ちょこっと栄養」を足す
体が疲れていると、食事を作るのが面倒になって「菓子パンだけ」「うどんだけ」「コーヒーばかり飲む」といった偏った食事になりがちです。しかし更年期は、栄養不足が原因でさらに疲労感が悪化してしまうことがあります。
完璧な健康食を目指す必要はまったくありません。以下のような「元気をサポートする栄養」を、日々の食事に“ちょこっと足す”くらいの感覚で意識してみましょう。
- ビタミンB1: 豚肉、大豆製品など(糖質をエネルギーに変えてくれる)
- たんぱく質・鉄分: お肉、お魚、卵など(疲労回復のベースになる)
- 水分: こまめな水分補給(血流を良くしてだるさを防ぐ)
「疲れた体に、少しだけ栄養をプレゼントしてあげる」そんな優しい視点で選んでみてくださいね。
【コラム】「寝溜めはダメ」って本当?個人的にはアリでした!
よく健康コラムなどでは「休日の寝溜めは生活リズムを崩すから良くない」と言われますよね。
でも、一般的な正論がいつでも更年期の体に当てはまるとは限りません。個人的には、更年期の時期は「寝溜めは、しないよりは絶対にしたほうがラク!」だと実感しています。
平日にどうしても睡眠不足が続いてしまったり、なんとなく寝付けなくて疲れが溜まったりした週は、私は時間の許す限り、週末に思い切ってベッドの中で過ごします。
もちろんリズムを一定に保つことも大切ですが、「今日はもう一歩も動けない、とにかく休みたい」という時にまで教科書通りのルールに縛られる必要はありません。思い切って泥のように眠ったほうが、
- 体の物理的な痛みが和らぐ
- 「あぁ、しっかり休めた」という安心感が得られる
- イライラしていた気持ちが落ち着く
といったメリットがはるかに大きかったです。
更年期は、一般論通りにいかないことの連続です。だからこそ、固定観念に縛られず、「自分の体が今、どうすると一番ラクと言っているか」に耳を傾けてあげるのが一番だと思います。
まとめ:更年期は「頑張る力」より「回復する力」
更年期になると、「寝ても疲れが抜けない」と感じることが増えます。
でもそれは、あなたが怠けているからでも、体力がなくなった自分を情けなく思う必要もありません。女性ホルモンの変化の中で、体が一生懸命に波を乗り越えようと戦っている証拠です。
だからこそ大切なのは、
❌ 気合いや根性で乗り切る
⭕️ 「休み方」をアップデートして、体が回復しやすい環境を整える
更年期という人生の転換期は、「頑張る力」よりも、自分を労って「回復する力」を最優先にしたい時期。
まずは今夜、温かいお風呂に浸かって、自分自身に「今週もよく頑張ったね」と声をかけてあげることから始めてみてくださいね。

